グランドピアノとアップライトピアノの違い②

ピアノについて

ピアノの屋根部分に目を向けてみます

グランドピアノとアップライトピアノの違いについて、前回の続きを書かせていただきます。
(不定期更新ですので前回からかなり時間が空いておりますがご了承ください。)
本日は見た目で一番分かりやすい部分としてピアノの一番上である「屋根部分」についてご紹介します。

グランドピアノでは大屋根(手前の折り曲げる部分が前屋根)、アップライトピアノは天板と呼ばれています。

アップライトピアノの演奏時にはあまり一番上の部分を開けることはありませんが、グランドピアノでは開けた状態が基本です。

グランドピアノの屋根について

閉まった状態
まずはグランドピアノの屋根とその開け方をご紹介します。

<グランドピアノの屋根の開け方>

手前を開ける
①手前側(前屋根)を折り込む
開けた状態
②屋根全体を持ち上げ、突き上げ棒を持ち、屋根の裏についている屋根皿(受け皿)に入れる

【突き上げ棒について】

突き上げ棒2つの場合
屋根を支えるための突き上げ棒は、ピアノによって本数が違うことがあります。
屋根皿は突き上げ棒と同じ数がありますので必ず一対になっています。
誤った屋根皿で支えると不安定になるため注意しましょう。

ちなみに、開けた屋根と突き上げ棒の角度が「直角になっている」のが正しい形です。
大きく開けたとき
(大きく開けたとき)

小さく開けたとき
(小さく開けたとき)

グランドピアノは屋根を開けることで音をより大きく広範囲に響かせることが出来ます。

アップライトピアノの屋根について

続いて、アップライトピアノの屋根(天板)をご紹介。

品番や製造番号を調べるときに開ける部分です。ピアノの弦やハンマーなどの内部構造が見えます。
ここを開けると天井へ向けて音が抜けるので、上方向に音が響きます。
中央部分に蝶番が付いていて手前側が開くもの、1枚の板になっているものなど、機種によって異なります。

UP2枚屋根

また上位の機種や比較的近年のピアノには「トップサポート」という機能があります。
トップサポート
トップサポート使用例
開けた屋根を支え、隙間を保てるので音抜けが良くなり、演奏しながら音の響きを確認できます。
グランドピアノの突き上げ棒と同じ役割ですね。
トップサポート使用例②

最後に

屋根部分を開けるといつもと違う音の響きを感じることが出来ます。
ただし、とてもよく音が聞こえるので、必要のない大きな音を出さないようにしましょう。(ピアノの近くに人がいる場合は特に。)周囲の環境に配慮しながらご利用ください。
それでは。

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